日本消化器外科学会雑誌
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盲腸憩室炎について
田中 忠良宮原 義門森重 一郎木村 安行
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キーワード: 盲腸憩室炎, 結腸憩室病
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1977 年 10 巻 6 号 p. 672-679

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抄録
盲腸憩室炎の7例を報告し, 検討を加えたが, 近年, 症例数が増えつつあり, 実地臨床上, 急性虫垂炎との鑑別が困難で, 常に念頭に置かなければならない疾患である. 重篤な合併症を起こすことはきわめてまれで, 保存的に治療を行うことが第一で, いったん治癒すれば, まず再発しないといわれている. しかし, われわれは3例の再発例を経験し, 保存的に治癒しても, 経過観察の必要があることを痛感した. また, 緊急手術時に遭遇する機会が多いが, 重篤な合併症がない限り, minor surgeryを行い, 待期手術に持って行くように心掛けるべきである.
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