日本消化器外科学会雑誌
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全内臓逆位症にみられた胃癌の1症例
溝口 修身竹村 克二初瀬 一夫門田 俊夫黒川 胤臣田巻 国義加辺 純雄平出 星夫寺島 肇三村 一夫岩佐 博
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キーワード: 内臓逆位症, 胃癌
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1980 年 13 巻 10 号 p. 1191-1195

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抄録
内臓逆位症は5,000人から10,000人に1人の割にみられるまれな疾患であるが, これに胃癌を合併した症例はわが国で21例と少ない.われわれは全内臓逆位症に合併した進行胃癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は41歳女性.主訴は心窩部痛および体重減少で, 入院後右胸心, 内臓逆位症に加えて前庭部中心の進行胃癌であることが判り, 胃亜全摘, R3廓清, 横行結腸合併切除さらにBI吻合を施行した.P1H0N3S3のStage IVで非治癒切除ではあったが, 術後経過は良好で3週間後に退院した.1年以上経った現在も元気に会社勤務に復している.
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