日本消化器外科学会雑誌
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制癌剤の適応決定とその問題点
近藤 達平
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1983 年 16 巻 9 号 p. 1585-1595

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抄録

制癌剤を無差別に用いる時は腫瘍に効果なく宿主にのみ悪影響を与えadverse effectを示すことがある.これを防ぐためには第一に免疫療法剤・制癌剤の投与法を工夫する必要があり, 免疫療法剤は術前より投与すれば効果的でありまた間歇的に投与すべきことを述べた.第二に感受性決定の問題がある.感受性決定法は薬剤の作用機転に応じて分けて考えるべきでありcytotoxic agentに対してはSDI法・stem cell assayを, cytostatic agentに対してはmicroplate labelling method, われわれのcolony forming assayを, masked compoundに対してはSDI法を薬剤活性物質によりまたは活性化した後用いる方法, nude mouseを用いる方法等がある.さらに制癌剤適応センターの必要性を強調した.

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