日本消化器外科学会雑誌
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早期胃癌の遠隔成績
鈴木 秀奥井 勝二
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キーワード: 早期胃癌の遠隔成績
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1984 年 17 巻 3 号 p. 571-576

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抄録
千葉大学医学部第1外科にて入院手術施行された単発早期胃癌219例の遠隔成績を10年までの相対生存率曲線により検討した. 対象例の5年生存率は, 97.8%, 10年生存率は90.7%であった. 肉眼型・占居部位・大きさ・郭清度・深達度・組織型・組織学的リンパ節転移の7つの要因について, おのおの2~3群に分け生存率を比較検討し, 生存率に有意の差があったのは, 組織型であった. 組織型では, 低分化型群は分化型群に比べ生存率は良好であった (p<0.05). 深達度別に検討すると, 粘膜下層に及ぶ癌で, 隆起型, 分化型, リンパ節転移を有する症例に生存率の低い傾向がみられた.
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