日本消化器外科学会雑誌
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小児潰瘍性大腸炎手術例の検討
戸田 守彦佐々木 巖今村 幹雄成井 英夫内藤 広郎土屋 誉舟山 裕士加藤 三博神山 泰彦鈴木 祥郎
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1987 年 20 巻 3 号 p. 758-764

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抄録
当教室で1961年より1985年までに経験した潰瘍性大腸炎手術例53例のうち手術時年齢15歳以下の小児期手術例5例について検討を加えた. 男女比は4: 1で平均年齢は13.4歳である. 全例が全大腸炎型, 重症例で (準) 緊急手術が3例に, 待期手術が2例に施行された. 手術死亡は14歳男性で他の4例は手術により早期に社会復帰し, 発育にも改善を認めた. これらの遠隔成績は比較的良好であり, 発育期の重要な時期にあっていたずらに保存的治療に拘泥すべきではなく積極的な外科治療を行ってよいと考えられた, また小児期の特殊性としてとくに精神面を含めた術後の遠隔時での管理の重要性が示唆された.
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