日本消化器外科学会雑誌
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Crohn病手術症例の検討
大下 裕夫田中 干凱伊藤 隆夫加藤 元久加地 秀樹
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キーワード: Crohn病
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1987 年 20 巻 9 号 p. 2161-2167

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抄録

Crohn病診断基準にもとついた確診9症例に対して外科的治療を行った.手術理由は腸管狭窄3例, 内科的治療に抵抗し, 病変の拡大や全身状態の悪化が認められた3例, 瘻孔形成2例, 急性腹症1例であった.病型は小腸・大腸型5例, 大腸型4例で, 8例に広範囲腸切除術を行った.他の1例は結腸瘻のみを造設した.術後再発は2例にみられ, 初回手術が結腸瘻のみであった1例に再手術を行った.術後他病死が3例あり, 高齢者の呼吸器疾患と自殺が死因であった.現在, 1例はQLIIで日常生活がやや制限されているが, 他の5例はQLIで正常な日常生活を送っている.これら9症例の臨床像.病理所見, 手術内容, 予後, 再発などについて検討した.

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