日本消化器外科学会雑誌
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Gastrointestinal stromal tumor 12例の免疫組織化学的検討
上田 順彦根塚 秀昭山本 精一吉光 裕礒部 芳彰竹下 八洲男
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2000 年 33 巻 10 号 p. 1737-1743

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抄録

Gastrointestinal stromal tumor (GIST) の免疫組織化学的検索の臨床的意義と問題点を明らかにすることを目的として広義のGIST12例を検討した. 悪性度の判定は腫瘍径と核分裂度により3段階に分類した.Grade Iのnormal cellular typeの3例は固有筋層と同様の染色態度を示した.その他の9例ではvimentin とCD34の染色性は固有筋層と比較して増加した. また, grade Iのuncommitted typeの2例は悪性度が低いことを考慮に入れて判定すると, 免疫染色所見から分化度が低い腫瘍であると考えられた. 一方, grade II, IIIの中のcombined typeの2例とα-SMA3 (+), desmin3 (+) のsmooth muscle type1例は分化した細胞を発生母地とした腫瘍と考えられたが, 免疫染色所見のみでは悪性度の判定はできなかった. 以上よりGISTの免疫染色所見は悪性度の基準を明確にした上で判定することにより, はじめて臨床的評価が明らかになると考えられた.

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