日本消化器外科学会雑誌
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肝単包虫症の1例
吉川 智宏久保田 仁黒柳 裕鈴木 秀昭神谷 諭浅羽 雄太郎佐藤 太一青葉 太郎
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2005 年 38 巻 9 号 p. 1429-1433

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抄録

単包虫症は日本ではこれまで非常にまれな疾患であった. しかし, 世界各地で多く見られることから我が国でもそれに対応する必要がある. 今回単包虫症の1手術例を経験したので報告する. 症例は27歳のペルー人男性で, 腹痛と腹部膨満感を主訴に入院した. 7年前までペルーに在住していた. 入院時, 軽度の好酸球の上昇を認めた. 腹部CTにて肝左葉に内膜剥離を認める. 胞と腹腔内の巨大な. 胞が見られる. MRI, T2強調画像では強い高信号を示す腹腔内の. 胞が見られる. これらの所見と居住歴から, 単包虫症と診断し手術を施行した. 術後血清学的検査で単包虫症と確認した.

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