日本消化器外科学会雑誌
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副交通胆管枝の1例
亀山 眞一郎伊志嶺 朝成蔵下 要長嶺 義哲古波倉 史子新里 誠一郎
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2008 年 41 巻 5 号 p. 540-545

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抄録

極めてまれな副交通胆管枝 (communicating accessory bile duct) の1例を経験したので報告する. 症例は60歳の女性で, 胆石手術目的で近医より当科紹介となり, 腹腔鏡下胆. 摘出術を施行した. 手術所見・術中胆道造影および術後経静脈的胆道造影検査後CTで前下亜区域枝 (B5) と胆. 頸部との交通が確認され, 副交通胆管枝と診断した. 国内外の報告から副交通胆管枝および類似の所見を呈する症例を集計して検討したところ, さまざまな成因で発生した症例が混在しているものと推察された. また, 腹腔鏡下胆. 摘出術に際しては, 胆. 頸部周囲の慎重な剥離操作が肝要であることが再認識された.

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