医療経済研究
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長期積立型医療保険制度の可能性について
西村 周三
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1997 年 4 巻 p. 13-34

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抄録

日本の医療保検制度では、高齢者のための医療保障について、公費による負担とともに、各種健康保険制度による拠出金を基礎にその財源の確保を図っている。しかし急速な高齢化にともない、この額が次第に拡大し、制度の健全な運営が困難になりつつある。そこで本稿では、若年世代が、自らの老後の医療保障のために、基金を積み立てるという方式で制度の維持を図るという「長期積立型医療保険制度」が可能かを検討した。ここでの趣旨は、このような仕組みを個人ベースで行うのではなく、同一年齢階層ごとに、社会保険制度を運営するというものである。検討の具体的な内容は、(1)医療費の将来予測、(2)予想される保検料の見直し、(3)現行制度からそのような方式に移行するさいの問題点などである。

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