頭頸部癌
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その他臨床
頭頸部扁平上皮癌根治治療後の遠隔転移症例に対する検討
上條 朋之鬼塚 哲郎飯田 善幸福家 智仁中川 雅裕井上 啓太小野澤 祐輔横田 知哉
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2013 年 39 巻 3 号 p. 363-367

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抄録
頭頸部扁平上皮癌の遠隔転移に対する治療戦略はまだ確立されていないのが現状である。これに対して今回2002年9月から2009年12月までに静岡県立静岡がんセンターで一次根治治療が終了している頭頸部扁平上皮癌症例のうち所属リンパ節および局所が制御され遠隔転移のみ来した68例の経過と転帰について検討した。一次治療終了後,遠隔転移が出現するまでの期間は1.0ヶ月~46.2ヶ月(平均11.1ヶ月)で転移臓器は肺が最も多く60例(88.2%),次いで肝15例(22.0%),縦隔リンパ節12例(17.6%),骨9例(13.2%)であった(重複含む)。転移巣に対して内科的治療を行った症例は37例,外科的切除を行った症例は10例,緩和ケアを選択した症例は21例であった。転移巣を制御できた症例は5例のみですべて外科治療群であった。原病死した症例の遠隔転移判明後死亡までの期間は1.0ヶ月~55.0ヶ月(平均16.5ヶ月)であった。外科的切除によって得られる恩恵は充分あると考えられたが,その適応は慎重に選択しなければならない。
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© 2013 日本頭頸部癌学会
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