頭頸部癌
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口腔がんに対するチーム医療
当科における口腔癌に対する周術期口腔機能管理の取り組み:根拠に基づく口腔機能管理を目指して
栗田 浩鎌田 孝広上原 忍
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2016 年 42 巻 3 号 p. 277-283

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抄録

口腔癌の治療は,手術,放射線,薬物療法の三大療法に,欠くことのできない支持療法や緩和ケア等を組み入れた集学的治療(チーム医療)により行われている。周術期口腔機能管理は支持療法のひとつであり,がん患者の口腔機能の維持・改善,口腔内の保清,慢性感染巣のコントロール等を行う事により,がん治療時の有害事象の予防・軽減,がん治療成績の向上,生活の質(QOL)の維持・改善等をはかるものである。本稿では,当科で行っている口腔癌治療における周術期口腔機能管理の内容,理論および根拠を概説した。管理方法の標準化とその効果の検証が,今後の課題である。

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© 2016 日本頭頸部癌学会
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