頭頸部癌
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その他臨床
外耳道癌と耳かき頻度の相関性の検討
石浦 良平飯田 拓也柿木 章伸安藤 瑞生吉田 昌史齊藤 祐毅山岨 達也光嶋 勲
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2017 年 43 巻 1 号 p. 76-78

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抄録

外耳道癌は稀かつ予後不良な疾患である。その危険因子として過剰な耳かきが臨床上推測されているが,統計学的に検討した報告は少ない。今回,我々は当科で加療を行った外耳道癌患者14例を対象とし年齢,性別,耳かき頻度,耳かきに使用する道具の材質,罹患側,病理組織について検討した。また,本研究に同意を得た健常人69名を対象とし,年齢,性別,耳かき頻度,耳かきに使用する道具の材質について調査し患者群と比較検討した。その結果,50歳未満の若年群における患者群と健常人群間において,有意に耳かき頻度,および硬質素材を用いる率が高かった。今回の結果から,過剰な刺激の耳かきが外耳道癌発生を誘発する可能性が示唆された。

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© 2017 日本頭頸部癌学会
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