抄録
2013年1月から2017年1月にFirst lineとしてセツキシマブ併用化学療法を施行した再発・転移頭頸部扁平上皮癌39例を対象とし,治療効果および予後因子につき検討した。年齢は23歳から89歳(中央値68歳),男性32例,女性7例であった。First lineとしてセツキシマブと併用した化学療法の内容はFC(5-FU+カルボプラチン)が32例,パクリタキセル5例,その他2例であった。全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の中央値はそれぞれ9.0ヶ月,5.3ヶ月であった。Grade 3以上の有害事象は5例(12.8%)と少なく,First lineとしてのFC+セツキシマブは治療効果,有害事象の観点から有効と考えられた。化学療法前のperformance status良好例(PS 0-1),Second line以降の治療を行ったものはOS,PFSいずれも有意に予後良好であった。