頭頸部腫瘍
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インプラント義歯による咀嚼ならびに構音機能の再建
大野 康亮松井 義郎今井 智子山下 夕香里道 健一
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1995 年 21 巻 3 号 p. 501-506

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抄録
本研究では当科の腫瘍術後症例におけるインプラント義歯による咀嚼機能ならびに構音機能の回復, 再建について検討した。その結果, 代表症例の構音機能では, インプラント義歯の応用により構音機能の回復が得られた。咀嚼機能の結果では, 代表症例の山本の咬度は3~6であり, 咀嚼機能の回復が認められた。デンタルプレスケールの測定結果では, 口腔腫瘍患者群は健常群より低い数値を示したが, 一般患者とほぼ同等の数値を示した。発色ガム法の結果では, 口腔腫瘍患者群は健常者, 一般患者群よりも低い値を示した。
これらのことはインプラント義歯が咀嚼および構音機能の回復に有用であることを強く示唆するものと考えられた。
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© 日本頭頸部癌学会
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