日本頭痛学会誌
Online ISSN : 2436-1577
Print ISSN : 1345-6547
原著
片頭痛の予兆期にプロプラノロールを用いた予防的頓挫療法 (予兆療法)の可能性について
郭 泰植
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2022 年 48 巻 3 号 p. 571-579

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抄録

 片頭痛患者に対して,予兆期にプロプラノロールを投与して頭痛発作を阻止させる予防的頓挫療法 (予兆療法)の効果について検討した.対象は,前兆のない片頭痛43例および前兆のある片頭痛13例の計56例である.頭痛発作の阻止は2回に1回以上の有効が29例 (52%),2回に1回以下のやや有効が25例 (45%),痛みの軽減は18例 (32%),やや軽減は26例 (46%)にみられた.本療法は,片頭痛の新たな治療戦略となる可能性があると考えられた.

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© 2022 一般社団法人日本頭痛学会
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