2022 年 48 巻 3 号 p. 580-584
ディスプレー付き情報通信機器と頭痛の関係を調べるため,頭痛患者106名について情報通信機器使用,その他頭痛増悪因子について調査した.診断は片頭痛45名,緊張型頭痛41名,群発頭痛1名,薬剤の使用過多による頭痛10名,脳神経の有痛性病変およびその他の顔面痛16名,その他の頭痛10名で,スマートフォンは75%,パソコンは45%,タブレット型端末は3%で使用されており,その他頭痛増悪因子は45%で認められた.片頭痛あるいは薬剤の使用過多による頭痛は若年者およびスマートフォン使用者で認められた.片頭痛患者はスマートフォン使用により頭痛を増悪させ,薬剤の使用過多による頭痛を合併していることが示唆された.