日本健康開発雑誌
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ウルトラファインバブルを含むシャワーの角層水分量・保湿への影響
早坂 信哉 古川 真也松枝 和輝
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論文ID: 202344G05

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抄録

背景・目的 入浴方法は気泡浴など様々な工夫がなされており、1㎛未満の微細な気泡(Ultra fine Bubble:UFB)を混入させた湯も最近入浴に応用されている。本研究は水道水の沸かし湯とUFB給湯器(RUF-UE2406AW、リンナイ、日本)に付属しているUFB発生装置を用いて生成させたUFBを混入させた湯によるシャワー入浴での皮膚角層水分量、シャワー後保湿の差を明らかにすることを目的とした。

方法 健康な成人女性16名を対象に水道水シャワーとUFBシャワーとしてそれぞれ40℃20秒部分浴(前腕浴シャワー)の同一被験者内ランダム化比較試験を実施した。シャワー前からシャワー30分後まで経時的に角層水分量の測定を行った。シャワー前とシャワー後の各測定時点での前後比較は反復測定のある一元配置分散分析と多重比較を行い、各同測定時点の群間比較を対応のあるt検定によって行った。

結果 前後比較では水道水シャワーの角層水分量はシャワー後に有意に増加したが、30分後にもとに戻り有意差は得られなかった。一方、UFBシャワーはすべての測定時点で有意に増加した。群間比較では水道水シャワーと比較し、シャワー後の15分、30分の測定点でUFBシャワーの角層水分量が有意に多かった。

考察 UFBシャワーは角層水分量を増加させ、シャワー後も保湿効果が高く、シャワー入浴後の肌乾燥が気になる者にとって効果的な選択肢となりうると考えられた。

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