魚類学雑誌
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西アフリ力産ヒメツバメウオ科ルMonodactylus sebaeの稚魚期と仔稚魚の塩分抵抗
小笠原 義光赤津 澄人多紀 保彦
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1978 年 24 巻 4 号 p. 246-250

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抄録
Monodactylus sebae (Cuvier) の稚魚期の形態変化と仔稚魚におよぼす塩分の影響を明らかにした.腹鰭第1軟条長は全長約15mmで最大になり, その後, 短縮するという顕著な変化が見られた。全長約30mmでは親と同様の体色を呈し, 4本の横縞が明瞭になる.仔魚期は狭塩性であるが, 稚魚期になると淡水および海水に対する抵抗性が増し, 広塩性になる。今回の実験結果から, 稚魚期には形態変化と並行して, 生理・生態的な機能が多岐に分化することが伺われた。
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