魚類学雑誌
Online ISSN : 1884-7374
Print ISSN : 0021-5090
ISSN-L : 0021-5090
3倍体性雌性発生ギンブナの配偶子形成における相同染色体の対合と乗換え
張 峰尾城 隆隆島 史夫
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 39 巻 2 号 p. 151-155

詳細
抄録
天然雌性発生3倍体性ギンブナの再生産機構を解明するために, その卵形成過程の電顕および光顕観察を行うとともに, ゲル電気泳動法により母子間のアイソザイムパターンの変異を分析した.その結果,(1) ギンブナ卵形成過程の第1減数分裂の前期に, 相同染色体問の対合を示すシナプトネマ構造が観察され,(2) 母子間のPGMアイソザイムパターンに少数例ながら明らかな相違が認められた.従って, ギンブナの相同染色体間において, 少なくとも部分的には対合と乗換えが起こるものと推察された.
著者関連情報
© 日本魚類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top