音声言語医学
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喉頭麻痺に対する音声外科の現状と将来
土師 知行
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1996 年 37 巻 2 号 p. 251-256

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抄録

喉頭麻痺, 特に一側性声帯麻痺で生じる嗄声に対する音声外科の現状と将来の展望について述べた.
音声外科治療を行うためには声帯麻痺および嗄声の客観的評価が必要で, それをもとに十分なinformed consentを得たうえで治療法を決定する.現在行われているおもな手術法として声帯内注入法, 甲状軟骨形成術, 披裂軟骨内転術があるが, 手術侵襲, 手術の難易度, 治療の効果などそれぞれに長所短所がある.
将来にわたる問題として, 声帯の物性に対するアプローチ, 声帯再運動化の方法, 人工材料の問題などがあげられる.

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© 日本音声言語医学会
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