音声言語医学
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MEGによる発音運動想起における大脳皮質活動の解析
吉村 元内山 健志加藤 元一郎
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2005 年 46 巻 3 号 p. 179-184

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抄録

発音, 発語の神経基盤, 特にその時間的な側面についてはいまだ明らかではない.われわれは, 高い時間分解能をもつmagnetoencephalography (MEG) を用い, タイムロックされた課題を作成し, 発音運動の想起による誘発脳磁場計測を行った.視覚刺激に同期して聴覚刺激を用いるコントロール条件と視覚刺激に同期して発音運動想起を行う実験条件の差分計測を行うという方法により, 右側前頭・側頭葉および右島葉における潜時約160msにおける反応が, ほぼ自動化された人の発音運動の想起における初期の脳活動であることを示した.

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© 日本音声言語医学会
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