有病者歯科医療
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当科における有病者の臨床統計的観察
1. 外来患者における検討
桑澤 隆補山崎 卓岡本 俊宏今関 光信今村 美紀松岡 史朗三宮 慶邦扇内 秀樹
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1993 年 2 巻 1 号 p. 17-23

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抄録
1990年1月から12月の1年間に東京女子医科大学口腔外科を受診した初診患者は5,487名であり, そのうち2,467名 (45.0%) が何らかの全身疾患を有していた。
性別では男性1,214名, 女性1,253名であり, それぞれの初診患者の47.9%, 43.1%に相当した。有病者 (medically compromised patient) の平均年齢は48.0歳で, 健常者では34.8歳であった。年代別にみると50, 60歳代に多く, 10, 20歳代では少なかった。受診者数に対する有病者の割合は, 高齢になるに従い増加し, 70歳代では76.9%を占めていた。有病者1人あたりの疾患数では, 単一疾患を有する者1,953名 (79.2%) 複数の疾患を有する者514名 (20.8%) であり, 平均の疾患数は1.26であった。
傷病分類別では循環器疾患が圧倒的に多く全体の1/3を占め, 次いで内分泌・代謝疾患, 新生物, 消化器疾患, 泌尿器疾患, 精神障害, 呼吸器疾患などの順であった。
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