抄録
Aspergillus fumigatus から精製した Asp-hemolysin のサブユニット解離条件を SDS-PAGE 法によって検討した.
1%SDS濃度, Britton-Robinson 広域緩衝液のpH 8.0で2時間反応させたものを, 15%ポリアクリルアミドゲルによるスラブゲル電気泳動を行った結果, 3つのサブユニットに解離した. この3つのサブユニットの分子量は, それぞれ15500, 12000, 8000で, そのモル比は2:1:2であった.
また, SDSで処理した Asp-hemolysin のToyopearl HW-50 カラムクロマトグラフィーでは3つのタンパクピークが分画された. 上記の方法で得られたサブユニットならびにタンパクピークは, いずれもタンパク量として100μgを使用しても溶血活性は陰性であった.