超音波医学
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原著
肝線維症の定量的診断におけるパラメトリックイメージング法の提案
山口 匡蜂屋 弘之
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2014 年 41 巻 2 号 p. 209-224

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抄録

目的:超音波を用いた肝線維症の定量的診断法を開発することはきわめて重要である.パワースペクトル,テクスチャパラメータ,局所減衰,および統計学的特徴などの超音波信号の特性を用いて組織の特徴を解析することを可能にするためには,複雑な散乱体の構造と超音波信号との関係を十分に理解する必要がある.方法:本研究では,計算機シミュレーションによる散乱体モデルを用いて,超音波エコー信号の振幅包絡特性を解析した.ここで,我々の提案する定量的パラメータを用いたイメージング法を評価するために,様々な肝臓の状態を模したモデルを作成している.エコー信号の統計的特性は,スペックルを呈する肝臓内に内包された媒質の散乱体密度の増減に伴って変化した.結果:計算機シミュレーションにおける解析結果を考慮し,不均質な組織構造を有する媒質についての新しい解析法を本稿で提案する.この新しい方法により,嚢胞や血管の影響を除外し,これまでに提案されてきた手法に比して高精度に線維組織の存在を検出することが可能である.

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© 2014 一般社団法人 日本超音波医学会
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