超音波医学
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早期公開論文
早期公開論文の11件中1~11を表示しています
  • 向井 康浩, 中西 弘毅, 大門 雅夫
    論文ID: JJMU.A.200
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/13
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    経皮的中隔心筋焼灼術における心エコー図検査は,より安全且つ確実に手技を行う方法として発展を遂げてきており,術前から術後まで様々な知見が集積されてきている.術前の心エコー図検査では,中隔縮小治療として外科的中隔心筋切除術か経皮的中隔心筋焼灼術のどちらを行う方が望ましいかの適応判断に有用であり,僧帽弁複合体異常や修復可能な併存心疾患の有無がその判断材料となる.また,術中の心エコー図検査では,標的としている冠動脈中隔枝が焼灼に適しているか,焼灼した場合の圧較差の軽減を期待可能か,焼灼の程度を判断することが可能である.冠動脈造影のみでは焼灼の程度や範囲の判断は困難であり,カテーテル術者と連携してハートチームとしての治療が必要となる.術後には,左室中部や心尖部付近での圧較差が顕在化してくる場合があり,術前に左室内の圧較差が無くても,これらの狭窄の有無を評価する必要がある.これまで,経皮的中隔心筋焼灼術は限られた施設で行われており,長期予後などの検討は少なかったが,最近これらの報告が増えてきており,心エコー図検査の有用性を十分に理解した上で経皮的中隔心筋焼灼術を行えば,患者の症状や圧較差改善に繋がるだけでなく,より個々の患者に応じた治療を行える可能性がある.

  • 松本 賢典, 南川 高廣, 五日市 美奈, 生野 寿史, 西島 浩二, 榎本 隆之
    論文ID: JJMU.A.203
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/13
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    正期産での分娩後に発生した胎盤遺残の保存的管理は,妊孕能温存希望がある場合に選択される.今回,我々は完全保存的に管理し得た正期産分娩後の部分胎盤遺残 3症例における,血中β-hCG値の推移と子宮動脈拍動指数(pulsatility index: PI)について検討した.3症例ともに血中β-hCG値の半減期は5日程度であり,通常の正期産分娩後と比べて延長していた.子宮動脈PIはいずれも胎盤付着側で低い傾向にあり,分娩後時間依存的に上昇し,特に胎盤付着側の子宮動脈PIが1.5以上となった後に,遺残胎盤の排出がみられた.保存的管理を行う際,子宮動脈PI計測は遺残胎盤が自然排出される予兆としての意義がある可能性が示唆された.

  • 星野 由維, 杉本 博行, 大津 智尚
    論文ID: JJMU.A.202
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/10
    ジャーナル 認証あり 早期公開
  • 岡島 年也, 保田 智美, 福永 渉, 松川 美和, 小林 克弘
    論文ID: JJMU.A.204
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/06
    ジャーナル 認証あり 早期公開
  • 田中 弘教
    論文ID: JJMU.R.181
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/09/06
    ジャーナル 認証あり 早期公開

    超音波検査(US)は,安価で,非侵襲的に肝細胞癌(HCC)をリアルタイムに検出できるため,代表的かつ普遍的な肝癌サーベイランス方法である.USの所見は病理学的特徴を反映するため,正確なUS診断には病理学的特徴に関する知識が不可欠である.US機器の近年の進歩によって,腫瘍悪性度や正確な位置診断など,さらに多くの情報も得られるようになってきた.HCCの悪性度評価は,腫瘍が小さい場合の治療方針決定に重要であり,特にカラードプラや造影USを使用した血流動態の診断が有用である.これに加え近年,低速血流を検知することができるSuperb Microvascular Imaging等の新たな微細血流描出法も開発され,さらなる診断精度の向上に期待がもたれる.一方でFusion imagingは,経皮的なラジオ波焼灼術やマイクロ波凝固療法の補助だけではなく,通常の検査では描出困難な微小HCCの検出補助にも不可欠な技術となっている.本稿では,HCCの診断と治療における実臨床での超音波検査およびSonazoid造影超音波検査の役割について概説する.

  • 今城 健人, 小川 祐二, 米田 正人, 斉藤 聡, 中島 淳
    論文ID: JJMU.R.182
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/08/30
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    マイクロ波焼灼療療法(MWA)は熱効率が高いが,従来型のMWAシステムには焼灼領域の大きさと形状の予測ができないという大きな制約がある.したがって,ThermosphereTMテクノロジーを用いる新世代のMWAシステム,EmprintTMアブレーションシステムは,様々な組織環境による影響を受けない,予測可能でかつ大きな球状焼灼領域を形成することを目的に設計された.MWAシステムを使用した焼灼に必要な時間は短く,壊死の形状は旧型システムでは楕円形,新型システムでは球状である.さらに,MWAにはヒートシンク効果が少ないため,主要血管に近接する腫瘍の焼灼に使用することができる.こうした要素により焼灼体積が大きくなり,局所制御が良好になるものの,肝組織の過剰な焼灼や周辺器官の予期しない焼灼が起きる可能性がある.したがって,MWAは注意深く実施する必要がある.本総説では,従来型システムと新世代のシステムを使用して,肝細胞癌(HCC)患者に実施したMWAの有効性と,合併症に焦点を当てる.新世代のシステムを使用したMWAは,腫瘍径が大きいHCCや転移性肝癌などの二次性肝腫瘍に対する続発性肝悪性腫瘍に有望な治療選択肢となり得る.従来型のMWAを含め,他の利用可能な焼灼法と比較していくつかの長所が存在する.しかし,この新しいシステムの長所短所を十分に明らかにするには,さらなる無作為化比較試験が必要である.

  • 王 斐倩, 沼田 和司, 二本松 宏美, 岡田 真広, 前田 愼
    論文ID: JJMU.R.184
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/08/30
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    超音波検査(US)は,放射線被曝がないという圧倒的な利点があり,非侵襲的で,便利で容易に実施でき,比較的安価なリアルタイム画像診断法である.局所肝病変(FLL)[特に小肝細胞癌(HCC)]のスクリーニング,検出,および診断用の一次画像診断法として使用される.しかし,小HCCの正確な早期診断への需要が高まるにつれて,新しい画像診断手法研究し,USの欠点を乗り越える必要がある.例えば,ガス,胸郭,皮下脂肪が存在すると,画像撮影は簡単に悪影響を受けてしまい,血流に関する微細であるが重要な情報を取得する感度が低下する.このニーズに応えて,肝病変の検出で導入されたのは,造影超音波やフュージョンイメージングなどの新しい有望なテクノロジーである.本論文では,FLLの診断と治療へのUSの応用に焦点を当てながら,HCCの発症疫学およびメカニズムの概要を説明する.本論文の目的は,FLLの画像診断や早期HCCの焼灼治療の評価における最新の開発状況を提供することである.近年のこうした進歩を把握することで,肝疾患の診断/治療分野に従事する医者や研究者が,再生結節や局所結節過形成などの良性FLLをHCCと判別できるようになることで,不必要な腫瘍生検や過剰治療の繰り返しが避けられることを期待している.特に,小HCCまたは前癌結節(異形成結節など)を早期でも正確に診断し,適切に治療できるようになることが期待される.

  • 南 康範, 工藤 正俊
    論文ID: JJMU.R.183
    発行日: 2021年
    [早期公開] 公開日: 2021/08/06
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    画像技術の進歩によって,超音波(US)やコンピューター断層撮影(CT)あるいは磁気共鳴映像法(MRI)から得られた三次元画像データは,超音波プローブの動きと同期してリアルタイムに表示することが可能である.CT/MR-US fusion imagingはUSで描出困難な肝細胞癌(HCC)の視認性を改善し,また病変と肝内脈管との三次元的な位置関係の理解を支援する.穿刺局所療法の「ターゲティング」としてのフュージョン画像の利用によって,描出困難なHCCに対する高い治療成功率(94.4~100%)と低い局所再発率(0~8.3%)が得られたと報告されている.また,フュージョン画像では焼灼治療前後のUS画像同士の比較や重ね合わせ機能も活用することができ,穿刺局所療法の「モニタリング」としての新たな役割が期待される.US-US fusion imagingでは左右対比によって治療部位のUS評価を可能にし,US-US overlay fusionでは焼灼高エコー域への腫瘍像の投影によって焼灼マージンの視覚化が可能となった.US-US overlay fusionを穿刺局所療法に活用することで安定的に安全マージンの確保が行える点で非常に有用であり,その結果局所再発のリスク低減にも貢献できる.本稿では肝癌の穿刺局所療法におけるUSフュージョン画像の治療支援の現状を総括する.

  • 藤代 健太郎, 山下 晃平
    論文ID: JJMU.R.169
    発行日: 2020年
    [早期公開] 公開日: 2020/04/16
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    Stiffness parameter β(stiffness β)は血圧に依存しない血管弾性の指標として血管径,拍動幅と血管内圧から算出される.血管径の測定は超音波でRF-tracking法またはM-mode法で行っている.対象血管は総頸動脈,椎骨動脈,上行大動脈および胸部下行大動脈の報告がある.血管機能検査の中でstiffness βは検者内と検者間の変動係数がほぼ10%以内と良好である.計測に用いる血管径を外膜間距離または内膜間距離とするかで異なり,拍動幅も計測装置により若干の差異がでるので,診断や研究では機器と測定法を統一することが望まれる.総頸動脈の内膜間距離よりも外膜間距離の方が年齢との相関が高い.内膜間距離は内中膜複合体が加齢で肥厚するために減少することがあるので,動脈のスティフネスを評価するには外膜間距離を用いる方が適切であると考える.Cardio-Ankle Vascular Indexとの対比では,胸部下行大動脈のstiffness βとの相関は高く,総頸動脈のstiffness βとは相関はあるが大動脈ほどではない.最近の研究には,高血圧前症患者の大動脈のstiffness βが運動と生活習慣の改善で値が小さくなるなど,動脈硬化の初期変化の指標とするものが多い.血管のスティフネスは末梢への送血を良好に保つために重要であるが,加齢とともに亢進し,頸動脈のスティフネスの異常は虚血性脳血管障害のリスクになるので,早期からの動脈硬化診断にstiffness βを役立てることが望まれる.

  • 久保田 義則
    論文ID: JJMU.R.166
    発行日: 2020年
    [早期公開] 公開日: 2020/03/13
    ジャーナル 認証あり 早期公開

    下肢動脈狭窄に対する新しい血流波形評価法-TVF;transit time of vessel flow.下腿領域動脈の超音波検査は細く見づらい血管が対象であり,実施困難な検査部位の代表である.TVFは下腿領域動脈の潅流状態を評価するための指標であり,通常検査の中で計測されている血流波形から算出できる利点がある.過去の保存データからも再計算が可能である.TVFの算出には生理的変動の影響が含まれるため,計測時には安静状態での情報収集が重要である.正確な時間測定を使用する診断方法であるため,3つの波形を表示できる最大掃引速度に設定する.TVFの参考正常値は30ms以下であり,スクリーニング検査として行った場合,治療対象外の血管として評価できる.TVFの算出には心電図記録が必須で,膝窩動脈と足関節部位の後脛骨動脈および前脛骨動脈における3拍以上の血流波形が必要である.治療後の経過観察では血行動態的な評価を行う方法として,画像診断と併せて評価に用いる.TVFの算出のために計測されるR-P時間に関しても,様々な使い方が試行されている.これら指標に対する検討は,現在のところ十分に行われてはいないが,血管機能や血行動態を解析する方法として今後の研究が待たれる.

  • 寺野 雅美, 久保田 義則
    論文ID: JJMU.R.157
    発行日: 2019年
    [早期公開] 公開日: 2019/03/08
    ジャーナル 認証あり 早期公開

    近年,血管領域における超音波検査は急速に発展してきた.その背景には超音波診断装置のめざましい進歩に依るところが大きいと思われる.しかし,いつも同様の検査方法では十分な評価ができない症例もあり,さまざまな試行錯誤が必要になる.この時知っていて役に立つものの一つに負荷検査法がある.検査体位を変えることで解剖学的位置変化が出現することや,血流動態が変化することを利用する方法,外的圧迫を加えることによる血流動態変化を利用する方法,運動負荷をすることによる血流動態変化を利用する方法などがあり,目的に応じて適時使い分ける必要がある.また,負荷検査は対象症例に対して適切な負荷を選択し,正しく評価する必要がある.さらに,負荷検査の方法によっては安全性の確保が必要な場合も生じてくることを理解したうえで実施する必要がある.

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