日本線虫学会誌
Online ISSN : 1882-3408
Print ISSN : 0919-6765
ISSN-L : 0919-6765
原著論文
ダイコンとサツマイモの畦連続使用体系がサツマイモのネコブセンチュウ害に及ぼす影響
鈴木 崇之新美 洋上杉 謙太岩堀 英晶安達 克樹
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 44 巻 1 号 p. 1-8

詳細
抄録
冬季ダイコンと夏季サツマイモ二毛作において、畦連続使用(CRU)がサツマイモのネコブセンチュウ害に及ぼす影響を調査した。CRU 体系では、サツマイモ栽培前に耕うんおよび畦立てを実施する慣行体系と比較して、サツマイモのネコブセンチュウ害が少ない傾向が認められた。ダイコン栽培後のネコブセンチュウ密度は、CRU 体系および慣行体系の双方において畦内上層ほど低かったが、慣行体系では耕うん、畦立て後に畦内上層の密度はやや上昇し、畦内上層の密度が低いことが、CRU 体系でサツマイモの被害が少なくなった原因の一つと推察された。CRU 体系の採用は、サツマイモのネコブセンチュウ害軽減策の一つになり得ると考えられる。
著者関連情報
© 2014 日本線虫学会
次の記事
feedback
Top