日本線虫学会誌
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研究資料
日本産ヤツバキクイムシおよびカラマツヤツバキクイムシから検出されたContortylenchus属線虫
小坂 肇神崎 菜摘
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2019 年 49 巻 2 号 p. 45-47

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抄録

日本産ヤツバキクイムシ(以下、ヤツバ)およびカラマツヤツバキクイムシ(以下、カラマツヤツバ)から寄生線虫を検出した。生態的および形態的特徴からこの線虫をContortylenchus属と同定した。ヤツバとカラマツヤツバに寄生する線虫では宿主への寄生の様式が異なった。また、ヤツバおよびカラマツヤツバに寄生する線虫のリボソーム小サブユニットRNA塩基配列は1726塩基で完全に一致したが、大サブユニットRNA遺伝子D2-D3領域の塩基配列では761塩基中に1塩基の置換が見られた。一方で、ヤツバに寄生する線虫のD2-D3塩基配列はモスクワ産Contortylenchus属の一種およびチェコ共和国産のカラマツヤツバから検出されたC. diplogasterと完全に一致した。この結果から、今回ヤツバとカラマツヤツバから検出された線虫は近縁別種の可能性があり、ヤツバから検出された線虫はヨーロッパ産のContortylenchus属線虫、特にC.diplogasterあるいは本種と近縁なC. pseudodiplogasterと近縁か同一種と考えられた。

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