日本看護倫理学会誌
Online ISSN : 2434-7361
短報
看護学生の倫理的問題に対する認識と関連要因の検討
髙木 香織太田 勝正真弓 尚也荒川 尚子
著者情報
キーワード: 看護学生, 倫理的問題, 認識
ジャーナル フリー

2021 年 13 巻 1 号 p. 42-50

詳細
抄録

本研究の目的は、看護学生の倫理的問題に対する認識の程度を明らかにすること、およびその程度に対する関連要因を明らかにすることである。先行研究より抽出した倫理的問題に関する32項目を用いて質問紙調査を行い、全国の看護系大学16大学の看護学生より266部の回答を得た。倫理的問題に関する32項目について共通性を探るため因子分析を行い、「医療者の患者への接し方」「看護師の知識と技術」「患者の自律の尊重」「病棟ルールや設備」を抽出した。倫理的問題に関する32項目の平均値は2.6~4.3点であり、看護学生が最も強く倫理的問題だと認識していた項目は「医療者の患者への接し方」に関連する問題であることが示された。認識の程度の関連要因を検討した結果、「病棟ルールや設備」に関して、学年、臨地実習での経験、倫理科目の受講の有無のすべてで有意差が示された。

著者関連情報
© 2021 日本看護倫理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top