2021 年 13 巻 1 号 p. 22-31
看護大学生の看護実践における倫理的行動自己評価尺度の開発を目的に、4年次生1,361名を対象に自記式質問紙調査を行った。有効回答の302名(22.2%)のデータを分析対象とした。項目分析、探索的因子分析の結果、【個別性を捉えた尊厳あるケアの模索と提供】7項目、【患者の人権の尊重】5項目、【協働による責任ある遂行】4項目、【自律的学習姿勢】3項目の4因子19項目が抽出された。確認的因子分析の結果、適合度指標は、GFI=0.904、AGFI=0.874、CFI=0.946、RMSEA=0.061であった。下位尺度のCronbach’s α係数は0.825~0.886であった。外的基準の学生の臨地実習自己効力感尺度との相関係数は0.602を示した。再テスト法では下位尺度の信頼性係数は0.503~0.709であった。以上のことから、看護大学生の看護実践における倫理的行動自己評価尺度の信頼性と妥当性が検証された。