2019 年 68 巻 2 号 p. 327-333
スズメPasser montanusがサクラPrunus sp.の花を盗蜜する際,花托筒を噛み切る.その結果,花が地面に落ち花見に影響する可能性がある.そこで本研究では,花見の名所である北海道函館市五稜郭公園において,花見期間中スズメの盗蜜によってどれだけのサクラの花が落とされているのかを定量化する調査を行った.調査の結果,公園内全体の花の少なくとも0.19%,多くとも0.49%が落とされていると推定され,被害はそれほど大きいとは言えないことが明らかになった.