本研究では岡山県中部におけるヨタカCaprimulgus indicusの営巣環境を調査した.2015–2020年の調査で,のべ119の推定なわばりを踏査し,16巣を確認した.確認した巣のうち,巣の痕跡のみで親鳥やヒナを観察できなかったのが5巣,抱卵は観察されたが育雛は観察されなかったのが5巣,育雛まで観察されたのが6巣だった.ヨタカが好む営巣環境は,アカマツ二次林地や植林伐採跡地の尾根付近にみられる,地表が乾燥した疎らに茂みのある開放地である傾向がみられた.また,ヨタカは傾斜地の一部にある平坦な場所を巣に利用していた.