2013 年 13 巻 2 号 p. 21-36
2001年に導入された政府の政策評価制度では、一般の政策に係る事後評価の大半は「実績評価」として行われ、2011年度からは「目標管理型の政策評価」として、この実績評価が行政事業レビューと連携して実施されている。実績評価方式は欧米諸国と同様の実績測定(パフォーマンス・メジャーメント)を想定したものであり、行政事業レビューも実績測定の性格をあわせ持つ。しかし、実績測定の中心となる機能、すなわち実績を測定するという機能がこの両者にどこまで備わっているのか、制度と運用の両面について考察すれば、多くの課題が浮き彫りになる。今後、実績測定をより本格的に実行しようとするのであれば、これらへの対策が急務である。