日本評価研究
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特集:国の府省の政策評価のパラダイム転換に向けて
政策評価制度の転換点
-何が変わろうとしているのか-
南島 和久
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2023 年 23 巻 2 号 p. 5-16

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抄録

 国の府省の政策評価制度が大きく変わろうとしている。2023年3月28日、閣議決定文書である「政策評価に関する基本方針」が改定された。その内容には政策評価制度史に残る変化が刻まれている。その内容として本稿が指摘するのは、政策評価の結果の意思決定への活用が前面に掲げられたこと、有効性の観点からの評価が重視されていること、政策評価制度と行政事業レビュー制度との統合が示唆されていることの3点である。当該改革はアメリカの2010年の政策評価制度改革、すなわちGPRA Modernization Act(GPRAMA)が目指す方向と共通点が少なくない。本稿では、当該制度改革が日本の政策と評価の何を変えようとしているのかについて議論する。

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