2023 年 23 巻 2 号 p. 17-30
2022年12月21日の行政改革推進会議において岸田文雄首相は、行政事業レビューの抜本的な見直しを通じて、EBPMの手法を取り入れることを宣言した。見直しの方針は大きく分けて二つある。一つ目がロジックモデルの活用である。これは以前から取組まれていた内容であったが、今回の見直しにおいては、本格的に行政事業レビューに組み込まれることとなっている。二つ目が「アジャイル型政策形成・評価」にも取り掛かる方針である。「アジャイル型政策形成・評価」とは、政策目標や関連する指標を柔軟に見直し、機動的な政策を目指すものである。本論文ではこれらの動きを概観したうえで、行政事業レビューにおいてEBPMを進めることの意義と限界を論じ、あわせて「アジャイル型政策形成・評価」についても、その課題となりうる論点を示唆した。