抄録
NPM型の評価を、企画立案と実施を分離し、実施部門に権限を与える代わりに、業績の測定や評価を行い、達成される結果に対するアカウンタビリティを求めることであると考えると、NPM型の評価は地方自治体(あるいは国の府省)のみで完結する活動だけには限られない。近年の分権化や市場化を進める改革の具体化に伴い、国から地方自治体に、あるいは、地方自治体から民間へと事業の実施権限を与える代わりに、自治体や企業に業績評価を行うことが求められているためである。
本稿では、このような権限委譲と業績評価についての先進的な取組みとして、分権化に伴う中央地方の業績評価をめぐる関係については「まちづくり交付金」を、市場化に伴う官民関係については「指定管理者制度」を事例として取り上げ、地方自治体を舞台として行われる業績評価について、これまであまり議論されてきていない一面を紹介した。複数の政府組織や官民セクターがかかわり行われる業績評価は、役割や責任の分担、あるいは協力や調整関係の構築が、試行錯誤の状態にあった。