家族社会学研究
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経済不況と少子高齢社会の中の家族戦略
少子高齢化の中の家族と世代間関係
—家族戦略論の視点から—
田渕 六郎
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2012 年 24 巻 1 号 p. 37-49

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抄録

本稿は,少子高齢化時代における世代間関係に対して家族戦略論の視点からどのような接近が可能かを論じる.少子高齢化や経済の変化といったマクロレベルの変化とともに,ミクロレベルの世代間関係のあり方も変化したことで,現代の世代間関係は「世代間アンビバレンス」が現れやすくなったととらえられる.本稿は,そうした世代間アンビバレンスが実際の親子関係などのなかでどのように対処されるのかを分析的にとらえるうえで,家族戦略論によるアプローチが有効であることを主張する.そうした家族戦略論のアプローチには,交換理論的視点と象徴的相互作用論的視点の二つが区別される.世代間関係の具体例として世代間居住関係に焦点を当て,これらの視点に基づくこれまでの研究がどのような知見をもたらしてきたかを整理し,今後の研究に関する展望を述べる.

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© 2012 日本家族社会学会
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