家族社会学研究
Online ISSN : 1883-9290
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特集 単身で暮らすということ―中年単身層の現在
独身者の生活実態
山田 昌弘
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キーワード: 独身者, 親同居, 親密性
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2019 年 31 巻 2 号 p. 150-159

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抄録

戦後日本社会では,近代家族が普及し皆婚社会になると共に,独身者は,制度的にも慣習的にも例外と見なされ,社会的に処遇する仕組みを作らなかった.しかし,1980年頃から未婚化が進み,離婚が増大し,中年独身者が増大し,近年,問題化されるようになった.中年独身者の生活実態は多様である.居住形態は,過半が親と同居している.経済状況も多様であるが,特に親同居未婚者の収入は低く,多くは親と同居することによって生活を維持している.次に,感情生活では,パートナーシップが欠如している独身者は,その親密欲求を様々な対象に分散し,外部から調達して充足する傾向がみられる.今後,大量の親同居独身者が高齢化していく.親が亡くなった後,中高年になった独身者の経済生活,親密生活がどうなるか懸念される.

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© 2019 日本家族社会学会
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