日本菌学会会報
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論文
宿主植物実生の植え付けによる森林土壌からの外生菌根菌の検出
山田 明義山縣 夏紀河村 史紀岡田 慶一細矢 剛出川 洋介福田 正樹
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2006 年 47 巻 2 号 論文ID: jjom.H17-25

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抄録

国内と海外で採取した土壌試料に4種の外生菌根性植物を植え付け, 外生菌根菌の検出を試みた. 全ての土壌試料において植え付けた植物のいずれかで外生菌根形成が見られ, 土壌採取地で優占する宿主とともに同採取地には生息しない宿主を用いた場合でもしばしば歯根が形成された. アカマツ林土壌では12タイプ, シラカンバ林土壌では4タイプ, 熱帯林土壌では3タイプ, カラマツ林土壌と極地ツンドラ土壌ではともに1タイプの菌根が, それぞれ形成された. 以上の事から, 採取土壌に様々な植物を植え付けることで, 容易に多様な外生菌根菌を検出できることが示唆される.

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© 2006 日本菌学会
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