インターネットは2000年頃から急速に普及し,スマートフォン(スマホ)の登場とともに身近で社会に欠かせないインフラとなった.日本においてもスマホの普及が年々進むとともに,若年層のインターネット利用が増加している.さらに,2020年COVID-19禍から,インターネット利用時間の増大が加速している.依存とは,物質の摂取や行動がコントロールできず,それによって様々な問題が生じる病態を指す.インターネット依存の概念は1990年代に初めて提唱されたが,インターネットコンテンツのうち,ゲームへの依存が,2019年WHO(世界保健機関)によって精神疾患の一つとして承認された.ゲーム依存は精神的・身体的な問題を引き起こす可能性があるため,今後の対策が喫緊の課題である.私たちができる予防策として,適切なメディアリテラシーを身につけるとともに,家庭内でのルール設定や家族間のコミュニケーションをとることが推奨される.