日本口腔粘膜学会雑誌
Online ISSN : 1884-1473
Print ISSN : 1341-7983
ISSN-L : 1341-7983
Sjögren 症候群の診断における MR-sialography の検討
武田 真由美藤林 孝司渡邉 八州郎
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 8 巻 2 号 p. 58-67

詳細
抄録
今回, われわれは Sjögren 症候群 (SS) の患者において, その画像診断法のひとつとして高分解能撮像法による MR-sialography の臨床応用を試みた。本法によれば, 造影剤を使用せずに従来の唾液腺造影法と類似した側面像を得ることができる。同一患者から得られた MR-sialography と従来の唾液腺造影法の画像所見を比較, 検討したところ, 50例中42例で Stage 分類が一致し (84.0%), Spearman の順位相関でrcc=0.885 (p<0.0001) と有意な相関が認められた。また, SS診断に対する感度, 特異度, 精度を求め, 従来法のそれと比較したところ, ほぼ同様の結果が得られた。このことから MR-sialography はSSの診断において, 従来の唾液腺造影法と同様なあるいはこれに代わりうる検査法であることが示唆された。
著者関連情報
© 日本口腔粘膜学会
前の記事 次の記事
feedback
Top