2026 年 21 巻 2 号 p. 58-65
要旨:[目的]手術看護認定看護師が在籍する施設の術前看護の実践状況とその関連要因を明らかにする。
[方法]全国の手術看護認定看護師が在籍する451医療施設へ研究依頼文書を郵送し,手術看護認定看護師を対象に無記名式自記式質問紙調査の研究協力を依頼した。調査内容は,術前看護17項目とその実践に関連する要因とした。回答は4件法で求めた。記述統計及び差の検定を用いて分析した。
[結果]451施設に調査協力を依頼し,175施設から回答を得た(回収率38.8%,有効回答率94.3%)。「常に実践している」の最多項目は「手術や麻酔に伴うリスクのアセスメント」で57.6%であった。「実践していない」の最多項目は「術前検査への援助」「術直前準備として消化管に関する支援」であった。関連が考えられる要因は,「病床数」「年間手術件数」「手術室看護師数」「麻酔科外来」「周術期管理チーム」「周術期管理チーム看護師」の6項目であった。
[結論]手術室看護師は,術式や術中経過および麻酔侵襲を理解しているという専門性を発揮してリスクアセスメントを実施している。また,手術進行や術中の様子を理解している手術室看護師だからこその不安の緩和が実践されていた。手術に特化した外来を設置している施設の方が,全身状態を支援する手術看護がなされていた。手術に特化した外来を設置していることが,術前看護を促進する要因の1つであることが示唆された。