抄録
学生が作業,健康,健康を促進する作業の力を理解できるように指導するために,作業は生活と人生に埋もれ,我々の出来事に意味を,さらに健康を促進する力を与えるという作業科学の基本的な考え方に基づいた,作業的写真プロジェクト(小田原,2021)を含む 3 件のプロジェクトを開発した.今回,学生の理解を促すために本と映画のナラティブの働きを利用した残り 2 件のプロジェクトを紹介する.「作業と健康プロジェクト」では,学生は自分が選択した疾病・障害経験が書かれた手記を教材に,作業と健康を考えるための設問に答え,自分の意見を発表し,レポートを提出する.「ライフクライシスと作業プロジェクト」では,学生は自分が選択したライフクライシスからの回復をテーマにした映画作品(DVD)を鑑賞し,作業とその力を理解し,発表し,レポートを提出する.学生のレベルや教育現場の状況に合わせて,柔軟に応用することが望ましい.