・作業療法士は、医療保険、介護保険、行政の枠組みの中で地域に広く配置され、活動している。
・在宅生活においては、認知症の進行段階にかかわらず、本人の生活背景や価値観を踏まえ、「本人らしい生活の継続」を目標に介入する。
・認知症初期段階の事例では、記憶・注意障害により本人の役割(料理)が中断される課題に対し、動線の単純化などの環境調整により作業遂行を改善し、役割継続と家族の安心につなげた。
・重度認知症の事例では、拘縮による身体的苦痛とコミュニケーション低下による孤立に対し、関節可動域訓練とかかわり方の再構築(本人中心の対話)を組み合わせて介入した。その結果、苦痛の軽減と関係性の再構築が促され、尊厳を保った在宅生活の継続につながった。
・作業療法士は、在宅生活で困りごとを有する認知症の人に対して、物理的・人的環境の調整と本人の声を起点としたかかわりを通じて、本人が自分らしく暮らし続けていくことを支援する役割を担う。