・療養病床の重度認知症高齢者では関節可動域制限(拘縮)が進行しやすく、清拭や更衣など基本ケアの困難化や苦痛、尊厳の低下につながるため、早期かつ継続的な予防が重要である。
・意思表明が困難な患者に対しては、「できないこと」だけでなく「できること」に着目し、残存機能を活かした活動機会を提供しながら自律と尊厳を支える視点が求められる。
・当院では「最期の姿からそれまでの対応を評価する」という考えのもと、拘縮のない自然な姿で最期を迎えることを目標に、身体機能と生活の両面から支援を行っている。
・理学療法士は運動プログラムの提供と生活内での活動機会の確保を担い、看護・介護職と連携して他動運動や環境調整を行い、関節可動域の維持を図っている。また、離床と余暇活動を組織的に提供することで活動性と社会参加を維持している。その結果、約 75%の患者が拘縮の少ない状態で最期を迎えたが、入院中の発生例もあり、今後の課題である。