薬剤疫学
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企画/MIHARI Project の進展と医薬品の安全監視活動のあり方
4.製造販売後調査のあり方
―薬剤疫学研究デザインの導入と,疾患レジストリーを基盤とした統合データセンターによる使用成績調査―
鍵村 達夫
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2015 年 20 巻 1 号 p. 27-33

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抄録
海外データの活用により少数例の日本人データで医薬品が承認されるわが国の医薬品開発をめぐる現状において,製造販売後調査の重要性はますます増加している.現状のような硬直した選択肢のない使用成績調査はやめるべきである.製造販売後調査が,医薬品・医療機器の安全性を守り,有効性を確認するという本来の役割を果たせるように,使用成績調査という“形式”ではなく,科学的考察の結果に対する手段として機能する世界を到来させなければならない.そのために,使用成績調査に多様な薬剤疫学研究デザインが応用されるべきであり,また使用成績調査は疾患レジストリーを基盤とした独立で統合されたデータセンターにより運用される必要がある.
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© 2015 日本薬剤疫学会
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