薬剤疫学
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企画/我が国における新しい real world data 活用の潮流
1 .千年カルテ:次世代医療基盤法に基づく診療データの研究開発への二次利用
吉原 博幸
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2022 年 27 巻 1 号 p. 3-10

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抄録
EHR (Electronic Health Record) の始まりは,1995 年から2000 年の医療情報共通規格 (MML: Medical Markup Language) の開発にさかのぼることができる.2001年に,MML をデータベース構造としたEHR が開発され,熊本,宮崎を基点に東京,京都へ拡大していった (Dolphin Project).その後,国家レベルでの医療情報管理の必要性が認識され,また,医療情報の二次利用の必要性も認識され,2015年に国レベル版EHR である「千年カルテプロジェクト」が始まった.2018年度までの4年間で接続医療機関数が106となった.2019年12月に一般社団法人ライフデータイニシアティブが,2018 年に施行された「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律,以下 “次世代医療基盤法”」による第1号認定企業となり,補助金に依存しない,EHR 部門も含めた独立採算を目指して運営中である.
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© 2022 日本薬剤疫学会
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