薬剤疫学
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通常の医薬品安全性監視,特にシグナル管理に関する欧米の考え方について ―日本医療研究開発機構(医薬品等規制調和・評価研究事業)「医薬品リスク管理計画制度の充実と効果の向上のための基盤研究」―(AMED RMP 研究班)
大賀 圭子杉田 誉子関 顕洋本多 輝行川口 源太
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論文ID: 26.e6

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抄録

医薬品の安全性監視活動は,すべての医薬品に対して実施する通常の医薬品安全性監視活動と,製品特異的な安全性検討事項に対して実施する追加の医薬品安全性監視活動からなる.通常の医薬品安全性監視活動の中においてシグナル管理は重要な部分であり,欧米では当局から規制およびガイダンス文書が発行されている.医薬品リスク管理計画の充実のため 2018年より活動を開始した日本医療研究開発機構(AMED)医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan:RMP)研究班は,欧米のガイドラインおよび関連文献をレビューし,その考え方をまとめた.欧米のガイドラインにはシグナル管理の原則と手順に加えて,シグナル検出・評価の方法や実施において考慮すべき点,責任分担,当局内での活動結果の公表手順も記載されており,製薬企業を含めた公共に対する透明性が図られている.研究班では考え方をまとめるにあたって,まずは日本語のシグナル関連用語の定義一覧を作成した.また,これを基にシグナル検出からリスク特定に至る一連の活動を概念レベルで取りまとめるとともに,今後の日本のシグナル管理の在り方について考察した.

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