体育学研究
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サッカーのキネシオロジー的研究 (1)
戸苅 晴彦浅見 俊雄菊池 武道
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1972 年 16 巻 5 号 p. 259-264

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抄録

この研究においては,インステップキック時のボールス・ピード,足のスイング・スピード及びボールと足の接触時間を測定し,その間の関係を検討した.実験Iでは,熟練者(3名)を対象に,ボール・スピードはスピード・メーターを, スイング・スピードはマイクロ・スウイッチを利用して測定した.実験IIでは,熟練者(6名),未熟練者(6名)を対象にし,16mm映画フィルムより速度を算出した.なお,接触時間は両実験とも導電性樹脂ドータイトを用いて測定した.その結果, スイング・スピードはボール・スピードに大きな影響を示した.また, スイング・スピードを微分的に検討したところ,インパクトまでは加速度的であり,熟練者ほど顕著であった.接触時間はボール・スピードが大であるときに,わずかではあるが長い傾向を示した.しかし,個人差,バラッキが大きく,はっきりした結論をくだすまでにはいたらなかった.

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© 1972 一般社団法人 日本体育学会
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