種目別にみた運動選手の体力・運動能力の比較検討 : 高等学校運動部員について

抄録

スポーツティーム別運動選手の体力・運動能力の特徴を把握することを目的として, 高等学校の運動部10種目について公立高校10校より, 男子運動部員394名, 非運動部員698名に形態, 機能, 運動能力の領域より16項目を選び測定を実施した. そして, この結果に因子分析の手法を適用して体力・運動能力の領域を因子をもってあらわし因子スコアーの形で, その能力領域を推定し検討することにより実態を明らかにしようとした. 実際には, 得られた因子の評価点をもとにプロフィールを作成し, プロフィールのバランスと面積を考慮し運動能力の優劣を判定するという評価仮説をたて考察を進めることにした. その結果, 最もバランスがとれ運動能力の優れているスポーツティームとして,陸上, バスケットボールがあげられる. そして, バランスは或程度とれているが運動能力が比較的劣っているティームとして水泳・サッカー・テニスがあげられた. 又, 柔道・体操のティームは運動能力は大きいと思われるが, バランスが極端に悪い為, 運動能力に優れるとはいい難い.